衛生監視員はじめました

食品衛生の話と、衛生監視の公務員試験のことについて書きます。

1歳未満の乳児がハチミツを食べてはいけない理由

平成29年2月、都内で、はちみつの摂取が原因と推定される、乳児ボツリヌス症による死亡事例がありました。

乳児ボツリヌス症は、乳児の大腸でボツリヌス菌の芽胞が増殖して産生した毒素により起こるボツリヌス症です。

(芽胞とは、一部の細菌が、増殖に適さない環境になったときに形成する、耐久性の高い特殊な細胞構造です。熱、薬剤、乾燥などに強い抵抗力を示し、長期間休眠状態を維持できます。)

 

ボツリヌス菌は、土壌や海、湖、川などの泥砂中に分布していて、植物を汚染しています。
ミツバチは、このボツリヌス菌の芽胞の付着した花粉を運ぶため、ミツバチ及びはちみつは汚染されていることがあります。

 

乳児ボツリヌス症の症状は、数日間にわたる便秘状態、全身の筋力が低下する脱力状態、哺乳力の低下、泣き声が小さくなる等です。

 

はちみつ自体は、リスクの高い食品ではありません。

1歳以上の方がはちみつを摂取しても、乳児ボツリヌス症を発症することはありません。

1歳未満の乳児では、腸内細菌叢が未熟なため、乳児ボツリヌス症を発症することがあります。

 

1歳未満の乳児には、はちみつを与えないでください。

 

図解 食品衛生学 第5版 食べ物と健康、食の安全性 (栄養士テキストシリーズ)

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