衛生監視員はじめました

食品衛生の話と、衛生監視の公務員試験のことについて書きます。

刺身とわさびの抗菌作用の話

本日、8月15日は、刺身の日です。

 

刺身という言葉が確認できる最古の記録は、1448(文安5)年(室町時代後期)、書記官である中原康冨 (なかはらのやすとみ) の日記だそうです。
当時の刺身は、切り身にすると何の魚が使われているかわからないため、その魚のヒレを刺していました。これが「刺身」という名称の由来のようです。
(原文:鯛なら鯛とわかるやうにその魚のひれを刺しておくので刺し身、つまり「さしみなます」の名の起り)

 

さて、刺身を食べる時は、醤油や塩といった調味料と、薬味であるわさびをつける方が多いと思います。

なぜ、わさびをつけるのでしょう?

理由として、わさびの抗菌作用をあげる方がいます。
抗菌作用とは、細菌の生育,増殖を阻止したり,細菌を死滅させる効果のことです。

 

実際、わさびには抗菌作用があるのでしょうか?

 

わさびの抽出物(イソチオシアネートを主成分とする)は抗菌作用をもつとして食品添加物として認可されています。(整理番号200:セイヨウワサビ抽出物、419:ワサビ抽出物)

 

東京都は、わさびの抗菌作用について、チューブ入りねりわさび及び生のすりおろしたわさびで実験をしています。
サルモネラ・エンテリティディスと腸管出血性大腸菌O157を塗布した培地にチューブ入りねりわさび又は生のすりおろしたわさびを置き、培養を行いました。
しかし、両菌の繁殖は認められ、抗菌性は確認できませんでした
(参考:わさび、からし、梅干の抗菌作用の実験(東京都福祉保健局)

 

有効成分であるイソチオシアネートは、揮発性成分です。
生の状態でも、温度条件等厳しく管理されていない場合、長時間留まって作用することは難しいと考えられます。

 

一方、生のわさびにより、抗菌作用が得られたという結果もあります。(参考:わさび溶液による寄生虫の動きの変化(東京都立衛生研究所))
しかし、普段の食事での使用量を遥かに上回る量であり、日常生活でわたしたちが効果を得ることは難しいと考えられます。

 

わさびは、薬ではありません。あくまでも味を引き立てる薬味です。
抗菌作用を過信せず、美味しく食べるために使いましょう。

 


■ 刺身に合う、おすすめの醤油

「甘くない九州醤油」です。

フンドーキン 吉野杉樽天然醸造醤油 500ml

フンドーキン 吉野杉樽天然醸造醤油 500ml

 

こちらは甘い方。

フンドーキン さしみしょうゆ甘口 360ml×2本

フンドーキン さしみしょうゆ甘口 360ml×2本

 

お寿司屋さんでも最近見かけることがあります。
シャリと一緒に食べても美味しいですが、刺身が一番おすすめです。